7月28日の熊本地震で被災された皆さまに、改めて心よりお見舞い申し上げます。
地震の翌日に公開した被災者向けの「くまもと被災者支援ナビ」に続いて、もうひとつのWebアプリを本日公開しました。今度は、支援を受ける側ではなく、応援する側のためのものです。
名前は「くまもと応援ナビ」。熊本を応援したい全国の方へ、「きょうできる応援」をAIが集めて、出典と確認時刻つきで届けるWebアプリです。無料で、登録も不要、広告もありません。この記事は、その公開のご案内と、どういう考えで作ったかのご説明です。
※画面は2026年9月17日時点のものです。公開時から見た目と内容は毎日更新しています。
なぜ「応援する側」のナビが要るのか
支援ナビを運営していて、毎日のように目にした声があります。「熊本のために何かしたい。でも、何が本当に役に立つのか分からない」「寄付したいけれど、どこに届くのか見えない」「詐欺みたいな募集も混ざっていて怖い」。
応援したい気持ちはたくさんあるのに、行動につながる手前で止まっている。よく見ると、これは全部「情報の問題」です。支援を受ける側と同じで、確かな情報が、必要な人のところに、探しやすい形で置かれていないだけなんですね。
なので、被災者支援ナビの「第2章」として、応援する側のナビを作りました。相手は被災された方ではなく、熊本を応援したい全国の方です。

きょうできる応援は、6つの入口から
応援ナビの入口は、6つの動詞です。
- 行く。熊本に泊まる、旅する。宿の営業状況と、九州ふっこう応援割の受付状況をここで追います
- 買う。熊本の産品を買う。被災生産者を応援できる公式の販売ページを集めています
- 贈る。義援金・寄付。公的機関と大手プラットフォーム、実名事業者の公式ページだけです
- 作る。ボランティアの募集や、手を動かす応援
- 広める。正しい情報を、正しい出典つきで広める
- 手伝う。復旧を手伝う仕組みへの参加

画面の上では6つに分かれていますが、裏側はひとつの「応援の台帳」です。AIエージェントが1日に何度も公式ページを巡回して台帳を更新し、6つの入口はその台帳を見せ方を変えて出しているだけ。逆を返せば、台帳が正しければ全部の入口が正しくなる、という作りです。
宿については地図も用意しました。熊本県内の宿の名簿をもとに、公式サイトで営業状況を確認できた宿だけを地図に置いています。
掲載の3つの約束
応援ナビには、例外なしで守ると決めた約束が3つあります。信用は、事故が起きてから作れるものではないので、先に決めて、しかも公開しています。

1つ目、お金を扱わない。 決済も、募金の受付も、預かりもしません。寄付の代行もしません。載っているのは外部の公式ページへのリンクだけで、アフィリエイトのような計測つきのURLも台帳に入れません。
2つ目、全件に出典と確認時刻。 出典のURLと、確認した日時が無いものは1件も出しません。「いつ、どこで確認した情報か」が読んだ人に分かるようにしています。
3つ目、AIが集め、人が確かめてから出す。 AIエージェントが集めた情報は、人間が出典を1件ずつ読んで確認するまで公開されません。AIが自分で「確認済み」と書くことは仕組みの上で禁止していて、機械のチェックで弾かれます。
載せるのは、公的機関・大手プラットフォーム・実名の事業者の公式ページだけです。個人口座への振込や、匿名の募集、SNSだけが情報源の募金は、どれだけ善意に見えても載せません。正直なところ、載せたい気持ちになる募集もありますが、ここを緩めると詐欺が混ざったときに止められないので、線は動かしません。
九州ふっこう応援割は、ここで追いかけます
いま、いちばん聞かれているのが「九州ふっこう応援割」のことです。報道でその呼び名が使われている、九州の宿泊を割引する制度で、この記事を書いている時点では内容の発表待ちです。
応援ナビでは、発表を待つあいだも「発表待ち」と正直に書いて、制度の中身を想像で書かないようにしています。そして発表があった日には、予約サイト各社の受付状況をAIが確認して、変わった瞬間にお知らせします。
お知らせは、LINEとメールの2つを用意しました。
- LINEは、重要なお知らせだけ。発表・販売開始・再開・締切前のような、逃すと困る節目だけをお送りします
- メールは、更新のすべて。重要なものは即時、それ以外は毎朝7時30分に1通にまとめてお届けします
https://kumamoto-ouen.jp/notify/
メールアドレスは暗号化して保存し、解除したら即座に消えます。ここも「お金を扱わない」と同じで、預かるものは最小限にしています。
作った経緯と、これから
支援ナビを公開してから、「支援を受ける側の情報を集める仕組み」は毎日回り続けてきました。同じ仕組みを、相手を変えて回せば、応援する側の情報も同じ精度で集められる。そう考えて、着手の翌日に本公開まで持っていきました。
もうひとつ、最初から決めていたことがあります。このナビは「熊本で一番」を目指すのではなく、「日本の仕組みの第1号」として作る、ということです。応援する側の情報源は、全国共通のプラットフォームが中心です。なので熊本固有の部分は設定で差し替えられる形にして、次の災害や別の県でも同じ仕組みが短期間で立ち上がるように作っています。
熊本を応援したい方へ。きょうできる応援を、確かな出典つきでお渡しします。もしお知り合いに「熊本のために何かしたい」と言っている方がいらっしゃったら、このURLを渡していただけると嬉しいです。
被災された方向けの「くまもと被災者支援ナビ」も、変わらず毎日更新しています。
WizTry株式会社 代表取締役 末松 光太郎