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Claude Codeで企業CMを作る全手順【プロンプト全文】

目次
  1. この記事の要点
  2. まず完成品を見てください
  3. 動画の補足:正確にはこうです
  4. 前提知識:HyperFrames と Remotion の使い分け
  5. 準備1:環境は「入れて」と頼むだけ
  6. 準備2:Gemini の APIキーをつなぐ
  7. STEP1:素材を用意する
  8. STEP2:いきなり作らせず、まず構成案
  9. STEP3:作ったら、AI自身に検品させる
  10. 本気の1本:3つの会話で同時に作る
  11. STEP4:曲とナレーション
  12. 直しは「時刻で」頼む
  13. よくある質問
  14. 始め方3ステップ
  15. 注意点
  16. 自社で作れるようになりたい方へ

「会社紹介の動画を作りたい。でも編集ソフトは触れないし、外注するほどの予算もすぐには出せない」。そう感じている中小企業の方に向けて、私が実際に30秒の企業CMを作った手順を全部書きます。

結論から言うと、編集ソフトを一度も開かずに、Claude Code(Claudeのデスクトップアプリで使える、パソコンの中で作業してくれるAI)へ頼むことで、CMの動き・文字・つなぎまで作れました。ただし写真と2カットの映像、曲、ナレーションの声は、AIで生成した素材です。Claudeの有料プランに加えて、生成の費用も数百円かかっています。

10月30日に公開したYouTube動画の内容を、料金と規約を11月2日に公式ページで確かめ直して書き直しました。実際に使った頼み方を、自社に置き換えられる形に整えたプロンプト(AIへの依頼文)を全文載せています。

この記事の要点

  • 編集ソフトは開いていません。動きと文字はClaude Codeと、無料の道具HyperFrames(ハイパーフレームズ)で作りました
  • 写真20枚・映像2本・曲・声はAIで生成した素材です。生成の実費は声の候補選びまで含めて約560円以内でした(Claudeの料金は別)
  • 流れは「環境を作る→素材→構成案→作って検品→曲と声」です。環境づくりは最初の1回だけです
  • 仕上がりに効いたのは3つ。「After Effects」という言葉を入れること、エフォートレベルを最大にすること、AI自身に検品させることです

まず完成品を見てください

手順の前に、30秒の完成品です。音が出ます。

架空の会社です(AIで生成)。社名の「ソラガタ不動産(SORAGATA ESTATE)」も、物件も、人物も、画面に出る48棟・5,200件・18,000名といった数字も、すべて実在しません。

金の線が1本走って図面になり、図面が立ち上がってタワーになり、数字の「48」が床を割ってビルのように伸びてきます。こういう映像のことをモーショングラフィックスと呼びます。文字や図形、線に動きを付けて見せる映像です。

CMの6場面。図面の線、光るタワー、3Dの数字48、相談の場面に立ち上がる光の間取り、3Dの街、最後のロゴ

今までは、プロが After Effects(アフターエフェクツ。動きを作る専門の編集ソフト)で作るものでした。このやり方だとAI感が少なく、そのまま会社のPR動画としても使えそう、というのが私の感想です。

動画の補足:正確にはこうです

動画の中では「動画生成AIも使っていません」「必要だったのは Claude の有料プランだけです」と話しています。正確には次のとおりです。

1点目。CMの中のタワー(4.9〜6.3秒ごろ)とセミナー(16.0〜17.4秒ごろ)は、動画生成AIで作った映像です。編集ソフトを開いていないこと、動きと文字とつなぎをClaudeが作ったことは、話したとおりです。

2点目。曲と声には Gemini の APIキー(外のAIを使うための鍵)が要り、使った分だけ支払いがあります。動画の途中で Gemini の APIキーの話はしていますが、冒頭の言い方とは合っていませんでした。写真は別の画像生成AIで作りました。

動画の題名の「Claudeだけで」「全自動」は、動きを作る工程を指した言い方です。実際は、写真と映像2本、曲、声はAIで生成した素材で、構成案を選ぶ、原稿と声を直す、という人の判断が入っています。

実際の内訳はこうなります。

作ったもの道具実費
動き・文字・3D・つなぎClaude Code と HyperFramesClaudeの料金のみ
写真20枚画像生成AI(GPT Image 2.5)約42円
映像2本(各6秒)動画生成AI(Gemini Omni Flash)約184円
曲Google の Lyria(リリア)3回で約30円(うち1回は0.04ドルの30秒版です)
効果音Final Cut Pro に付属の音(編集ソフトは開かず、Claudeがファイルを切り出して配置)追加の実費なし(Final Cut Pro を持っている前提)
ナレーションGemini 3.8 Flash TTS1回読ませて約1円
声の候補選びの全部同上と聞き比べのAI約300円以内

持っていない方は、プロンプト4-4の「短い音を自分で作ってよい」で頼めます。ただし冒頭のCMの音はこの作り方ではありません。

実費は1ドル150円で換算した、10月28〜29日の制作の記録です。これとは別に Claude の有料プランがかかります。日本の公式料金ページの表示で、Pro は月払い税込み22ドル(年払いなら月18ドル相当、220ドル一括)です。

逆を返せば、自社の写真と映像が手元にあれば、写真と映像の約226円は要りません。曲を自分で用意するなら、Gemini の APIキーは声を作るときだけで済みます。

30秒のCMは何で作ったのか。動き・文字・つなぎはClaude CodeとHyperFrames、写真は画像生成AI、映像2本は動画生成AI、曲はLyria、ナレーションはGeminiの音声AI、効果音はFinal Cut Pro付属の音

前提知識:HyperFrames と Remotion の使い分け

Claude Code がグラフィックを作る方法で有名なものは2つあります。HyperFrames(HeyGen社が公開している無料の道具)と Remotion(リモーション)です。

たとえるなら、HyperFrames は1点ものを作り込む職人さん、Remotion は同じ型で何本も作る工場です。今回のようなCMは HyperFrames、YouTube の編集の繰り返しや、同じエフェクトを何度も使うときは Remotion が向いています。

HyperFramesRemotion
向いているもの1本を作り込む(会社のPR)同じ型を繰り返す(YouTube編集)
作りホームページと同じ仕組み(HTML)プログラムの部品(React)
お金会社の規模を問わず無料・商用可3人までの会社は無料。4人以上は有料

Remotion の料金は確認が要るので、11月2日に公式で確かめた内容を書いておきます。

  • 無料:個人と、3人までの会社。4人以上の営利の会社は会社ライセンスが必要です
  • 会社ライセンス:制作者向けは1席 月25ドルから(AIに書かせる場合も含めて、コードを書く人1人ごと)。自動化向けは1回0.01ドル、月100ドルからです
  • 人数の数え方:同じプロジェクトを一緒に動かす業務委託の人や他社の人も、公式のよくある質問では合算すると書かれています。一方で、完成したMP4だけを納品する相手の人数は数えません

「うちは社員3人だから無料」と決める前に、公式の License FAQ を一度読んでみてください。今回のCMだけなら Remotion は使いません。4人以上の会社は外して大丈夫です。

HyperFramesとRemotionの使い分け。HyperFramesは1本を作り込む、Remotionは同じ型を繰り返す

作り方の全体はこの5段階です。環境づくりは最初の1回だけ発生します。

30秒のCMができるまでの流れ。環境を作る、素材を用意、まず構成案、作って検品、曲と声

準備1:環境は「入れて」と頼むだけ

必要なものは次のとおりです。

必要なもの中身費用
Claude の有料プランPro 以上。無料プランでは Claude Code は使えません月払い 税込み22ドル
パソコンMac でも Windows でも。動画は Mac です手持ち
動画制作の5点セットHyperFrames、Remotion、FFmpeg(動画を切ってつなぐ道具)、日本語の書体、文字起こし無料(Remotion は上の条件)
Gemini の APIキー曲と声をAIに作らせるときだけ使った分だけ(新規は最低5ドルの前払いから)

準備は3つです。

  1. デスクトップに「PR動画」という空のフォルダを作ります
  2. Claude のデスクトップアプリの「Code」タブで、そのフォルダを開きます
  3. 下のプロンプトを貼って送ります

AIがパソコンの中を確かめて、足りない道具を入れてくれます。パスワードが要る所だけ、自分で打って進めます。

プロンプト1:環境を作る(1回だけ)

このパソコンで、Claude Code でモーショングラフィックスの動画が作れるように、必要な道具をセットアップしてください。

・入れるもの(Claude の動画制作の5点セット):HyperFrames(モーショングラフィックスを動画にする)、Remotion(同じ型の動画をデータから量産する)、FFmpeg(動画を切る・つなぐ)、日本語の書体 Noto Sans JP(文字が文字化けしないための設定)、文字起こしの道具(このパソコンで動く Whisper など)。動かすのに必要なもの(Node.js など)も一緒に

・Remotion は4人以上の会社で使うと有料なので、入れる前にそのことも教えてください

・このフォルダの中に、HyperFrames のプロジェクト(名前は【company-pr】)を作ってください。スキル(HyperFrames の説明書)は、company-pr の中だけに入れて、パソコン全体には入れないでください。プロジェクトの中に、材料を入れる空のフォルダ(assets/photos・assets/video・assets/logo・assets/bgm)と、「会社の事実.md」のひな形(社名・場所・何をしている会社か・キャッチコピー、の見出しだけ)、「素材の記録.md」のひな形(写真や映像ごとに「ファイル名・何が写っているか・横か縦か」を書く表)を作り、日本語の書体のファイルは assets/fonts に置いてください

・HyperFrames の利用状況の送信(テレメトリー)は止めてください。publish(共有リンク)は使いません

・私はパソコンに詳しくありません。何を入れるのか、なぜ必要なのかを、中学生にも分かる言葉で先に説明してから進めてください

・管理者パスワードが必要な操作や、パソコンの設定を変える操作は、勝手に進めずに止まって、私がやることを教えてください

・最後に、ちゃんと入ったかを確認して、結果を教えてください。次の会話でどのフォルダを開けばよいかも教えてください

終わると、フォルダの中はこうなります。

PR動画
└── company-pr
    ├── 会社の事実.md
    ├── 素材の記録.md
    ├── SPEC.md
    └── assets
        ├── photos
        ├── video
        ├── logo
        ├── bgm
        └── fonts

「会社の事実.md」は会社のことを書く文章です。動画にはここに書いたことだけを使わせます。「素材の記録.md」は写真ごとに何が写っているかを書く表です。SPEC.md は、あとのプロンプト4-2で作ります。

プロンプト3からは、company-pr を開いた新しい会話で送ります。「/hyperframes が使えない」と言われたら、会話を開き直してください。

細かい画面は 前回の動画「AI動画編集の完全攻略」 で解説しています。補足を3つ書いておきます。

  • 「skills update を実行して」と出ることがありますが、無視して大丈夫です。実行すると道具の説明書がパソコン全体に入ります
  • 初めての書き出しだけ、書き出し用のブラウザ(約190MB)を取ってくるので長くなります
  • 公式のプラグインで入れた場合、呼び出しの言葉は /hyperframes ではなく /hyperframes:hyperframes になります

準備2:Gemini の APIキーをつなぐ

曲とナレーションも AI で作るなら、Gemini の APIキーが必要です。流れは、Google AI Studio でキーを作り、環境変数という場所に入れて、Claude Code につなぐ、というところです。

環境変数は、パソコンの中の「鍵の保管場所」です。キーそのものをチャットに貼らず、Claude Code には鍵の名前だけで呼んでもらいます。

環境変数はパソコンの中の鍵の保管場所。APIキーをGEMINI_API_KEYという名前で入れて、Claude Codeが名前で呼んで使う

プロンプト2:Gemini の APIキーをつなぐ(1回だけ)

曲(Google の Lyria)とナレーション(Gemini の読み上げ)をあなたに作ってもらいたいので、Gemini の APIキーを使えるようにします。

APIキーは、このチャットには貼りません。

  1. Google AI Studio(aistudio.google.com)で「Get API key」からキーを作る手順を、画面の言葉で1つずつ教えてください

  2. 作ったキーを、私のパソコンの「環境変数」(GEMINI_API_KEY)に安全に入れて、あなたが使えるようにする手順を、1つずつ教えてください。入れるのは、私が自分のターミナルでやります

  3. 入れ終わったら、キーの中身は表示せずに、つながったかだけ確かめてください(いちばん安い方法で)

ここで注意点が2つあります。

1点目。会社の素材を扱うなら、キーは有料の設定(請求先の登録)にしてください。公式の規約では、無料枠で入れた内容と生成結果は Google の製品改良に使われ、人が読むこともあるとされています。有料の設定なら改良には使われません。不正利用を見つけるために、一定期間は記録されます。

2点目。曲を作る Lyria は、11月2日時点の料金ページで無料枠がありません。なので曲を作るなら、どのみち請求先の登録が要ります。料金は1曲0.08ドルです。新しく登録する場合、公式の案内では最低5ドル(約750円)の前払いから始まるのが基本です。使わなかった分は12か月で失効し、原則返金されません。なので、実費が数百円でも、最初の支払いは約750円と考えておいてください。

STEP1:素材を用意する

ここから、冒頭のCMを作った手順に入ります。まず素材です。写真、映像、会社情報のファイルを用意します。

今回は架空の会社なので、架空の写真と映像を生成しました。自分の会社なら、手持ちの写真で大丈夫です。写真を入れたら「写真を見て素材の記録.mdを埋めて」と頼めます。

用意した素材の一覧。AIで生成した架空のタワー、ロビー、セミナー、家族などの写真20枚と映像2本

STEP2:いきなり作らせず、まず構成案

素材ができたら、作らせる前に構成案を出してもらいます。動画の画面で見せた依頼文はこれです。

ソラガタ不動産の、30秒のPR動画を作ります。

本物のテレビCMのような、ハイクオリティな動画にしてください。

素材は「素材」フォルダと「制作プロジェクト」にあります。

会社のことは「会社の事実.md」だけを使ってください。

HyperFramesで、After Effectsじゃないと作れないようなモーショングラフィックスを。

写真に頼りすぎず、線や図形、3D、光の点の場面を織り交ぜて、テンプレ感をなくしてください。

イメージはお任せします。横1920×1080・30fps・30秒です。

まだ作らずに、まず構成案をください。

中身を分解すると、5つです。

  1. ゴール:何の動画を、誰に、何秒で。実物の動画やスクリーンショットがあれば、見せるのが一番です
  2. 情報の場所:素材はフォルダの中を見るように指示します
  3. 道具の名前:HyperFrames と書きます。道具の名前がないと、別の作り方で作ってしまうことがあります
  4. 質の指定:「After Effects」という単語です。入れるとテンプレ感がなくなり、クオリティが上がりやすかったです
  5. 止める指示:「まだ作らずに、まず構成案を」。いくつか案が出てくるので、AIと相談して決めます

正直なところ、私も最初の1本は写真に頼りすぎて、テンプレっぽい仕上がりでした。「写真に頼りすぎず、線や図形、3D、光の点で」の一言は、その直しから来ています。

頼む前に、エフォートレベルを最大にする

エフォートレベルは、AIがどれだけ深く考えるかの設定です。入力欄の下で変えられます。公式の説明書によると、Opus 5.5 の既定は「medium(中)」なので、何も触らないと中くらいのまま動きます。

上げると、作る時間と使用量はかかります。ただ、モーショングラフィックスはエフォートレベルが低いとクオリティも低くなってしまいます。なので、ここは最大にします。最大はその会話だけの設定なので、新しい会話を開くたびに上げ直してください。Pro で出ない場合は、選べるいちばん上で大丈夫です。

エフォート最大でクオリティが一気に上がる

自分の会社で写して使う版

【 】の中を自社に書き換えてください。構成案から書き出しと検品まで、1つの会話で頼む版です。

プロンプト3:作る(イメージはお任せ・1つの会話で)

/hyperframes 【会社名(読み)】の、30秒のPR動画を作ってください。ハイクオリティな、CMで使える動画です。

・HyperFrames で、After Effects じゃないと作れないようなモーショングラフィックスを作ってください。写真に頼りすぎず、線や図形、3D、光など、モーショングラフィックスだけで見せる場面を、写真の場面と織り交ぜて。テンプレ感をなくして

・イメージはお任せします。あなたが思う、いちばんかっこいい1本を作り上げてください

・材料は assets/photos/ の写真、assets/video/ の映像、assets/bgm/ の曲。会社のことは 会社の事実.md に書いたことだけ使う(書いていない数字・実績・お客様の社名は出さない。「業界で一番」のような最上級の表現は使わない)

・横1920×1080・30fps・30秒。日本語の書体は Noto Sans JP(assets/fonts)。音はBGMと、見せ場の効果音。字幕・ナレーションなし。最後はロゴと一文で締める

・いきなり作らず、まず構成案を見せてください。私がOKしたら作ってください

・作ったら書き出して、0.25秒ごとのコマの一覧(30秒なら120枚)を作り、自分の目で厳しく検品してください(文字の切れ・重なり・スマホで読めない小さな文字・黒い画面だけの間・つなぎ目の明るさの跳び・動きの止まり)。見つけたら直して、合格するまで2回以上作り直してから見せてください

架空の会社で作るなら、「隅に小さく『※この動画の会社・物件・人物は架空です』」の1行を足してください。写真がなければ、「写真は使わず、文字と図形と3Dと光だけで」に替えます。映像や曲がなければ、その部分を消して「音は短い効果音だけ。外のサービスから探してこない」に替えます。結果は毎回変わるので、同じ動画ができるわけではありません。

冒頭のCMはプロンプト4の作り方で作りました。プロンプト3はそれを1つの会話にまとめた版で、私もまだ通しでは試していません。

STEP3:作ったら、AI自身に検品させる

構成案が決まったら「この構成で作ってください」と頼みます。そして作った後は、AIに自己採点をさせて、ミスを自分で直させます。

モーショングラフィックスは、タイミングのズレや位置のズレが起こりやすいからです。具体的には、30秒の動画を0.25秒ごとに切った120枚のコマの一覧を作らせ、AIに自分の目で見させます。

0.25秒ごとに切った120枚のコマの一覧。AI自身がこの一覧を見て検品する

プロンプト5-1:自己検品(作ったあとに、いつでも)

書き出した動画を、0.25秒ごとのコマの一覧にして、あなた自身の目で厳しく検品してください。

見る所:文字の切れ・重なり、スマホで読めない小さな文字や細い文字、黒い画面だけの間、つなぎ目の明るさの跳び、動きが止まって見える所、書いていない数字や注記。

見つけたものを「何秒・どこ・どうなっている」の一覧にしてから直して、直した所の前後のコマを見せてください。合格したら、そう言ってください。

自動の点検(check)に合格していても、完成ではありません。冒頭のCMでは、組み立てたあとの一覧をAI自身に見させて、3つの問題を見つけて直しました。

見つけた所直したこと数値の変化
夜の3Dから昼の写真へのつなぎ目で明るさが跳ぶ光で前後をなじませたコマの差 90.5→44.0
冒頭0.7秒がほぼ黒い画面に線1本最初のコマから方眼の用紙を出した平均の明るさ 16→38
スマホで読めない小さな文字文字を大きく太く警告 12→1

もう1つ、実在の会社で作るなら大事な話です。動画の収録で検品をやらせたとき、AIは「48棟・5,200件・18,000名は会社の事実.md に書かれていない実績の数字」と指摘しました。AIは絵に合わせて数字を足すことがあります。架空のCMなのでそのまま残しましたが、自社の動画なら消してください。

本気の1本:3つの会話で同時に作る

順番は 6-1 →4-1 →4-2 →4-3(3つ)→4-4 →5-1 →5-2 →6-2 です。

動画では「この構成で作らせました」と一言で話しましたが、冒頭のCMは、もう少し手をかけています。30秒を曲の小節で3つに分けて、3つの会話で同時に作り、4つ目の会話で組み立てました。1本を3人のデザイナーに分けて頼むイメージです。

本気の1本は3つの会話で同時に作る。曲の小節で3つに分け、同じ決まりを渡し、区間ごとに作り、4つ目の会話で組み立てる

待ち時間は、3つが同時に進むので「いちばん長い区間+組み立て」です。記録では区間ごとに約55〜70分、組み立て約35分で、合わせて約1時間45分でした。直しに各25分前後と、組み立て直しに約17分が別にかかっています。

先に曲を assets/bgm に入れておきます(曲の作り方は次の章のプロンプト6-1)。

プロンプト4-1:構成案(まだ作らない)

/hyperframes 【会社名(読み)】の、30秒のPR動画を作ります。本物のテレビCMのような、ハイクオリティな、CMで使える動画です。

まだ作らずに、まず構成案をください。

・HyperFrames で、After Effects じゃないと作れないようなモーショングラフィックスを。写真に頼りすぎず、線や図形、3D、光の点など、モーショングラフィックスだけで見せる場面を、写真の場面と織り交ぜて。テンプレ感をなくして。イメージはお任せします

・材料は assets/photos/ の写真(【横◯枚・縦◯枚】)と assets/video/ の映像(【◯本・◯秒・音なし】)。中身は 素材の記録.md を見て

・曲 assets/bgm/【曲のファイル名】を解析して、目印の秒(鼓動が入る所・いちばん強い拍・終わりの和音)を出して。30秒を、曲の小節の頭で3つの区間に分けて、区間ごとの演出案を書いて。区間の境目は、曲の拍に合わせたハードカット。あとで区間ごとに別の会話で作るので、区間ごとに読んで分かるように

・会社のことは 会社の事実.md だけを使う(「業界で一番」のような最上級の表現は使わない。書いていない数字・実績・お客様の社名は出さない)

・ロゴは【assets/logo のものを使う / 画像ではなく、文字と図形でコードで作る】。社名はあとで差し替えられるように1か所にまとめる

・横1920×1080・30fps・30秒、書体は日本語 Noto Sans JP(assets/fonts)

・音はBGMと、見せ場の効果音(効果音は最後の組み立てで入れる)。字幕なし。ナレーションはあとで別に付ける

・最後はロゴと一文で締める

プロンプト4-2:全員に渡す「決まり」を1枚に

この構成案でいきます。3つの区間を、別々の新しい会話で同時に作らせるので、全員に同じものを渡せる「決まり」を1枚の文章(SPEC.md)にまとめてください。入れるもの:

・画面の大きさ(1920×1080・30fps)と、区間ごとの秒とコマ番号

・色:5つまで(役割つきで。背景・文字・主役の強調・補助・差し色)

・書体:日本語は Noto Sans JP、英字は【◯◯】。assets/fonts に書体のファイルを置いて、独自の名前で読む。写真の上の英字は細い書体を使わない

・動きの言葉:入りは速く、止まりはゆっくり。読む文字は、読み終わるまで止める。速い動きには動きのぶれ。切り替えの2〜4コマだけ色ずれ。主役の文字には光の走り。写真には薄い粒子

・曲の目印の秒。区間の境目は、拍に合わせたハードカット

・3D を使ってよい。ただし書き出すたびに絵が変わらないように、毎回同じ絵になる作りにする(乱数は種つき。時刻から計算しない)

・最初に2秒だけ試しに書き出して、重い技術(3D や光の点)が書き出しで撮れるかを確かめてから、本番を作る

・事実は 会社の事実.md だけ。書いていない数字・注記を足さない。使ってよいと確かめていないロゴ・写真・映像・音は使わない

・隅の注記【「※この動画の会社・物件・人物は架空です」(実在の会社なら不要)】

「毎回同じ絵になるように」を書かないと、書き出しのたびに3Dや光の点の絵が変わります。新しい会話を3つ開き、それぞれエフォートを最大にしてから、次を区間A・B・Cの3つに同時に貼ります。

プロンプト4-3:区間ごとに、新しい会話で(3つ)

/hyperframes SPEC.md(全員共通の決まり)を読んで、区間【A】(【◯〜◯】秒・コマ番号【◯〜◯】)を作ってください。

・company-pr の中に新しいフォルダ【section-a】を作り、その中だけで作業する。ほかの区間のフォルダは触らない。assets と SPEC.md は読むだけ

・演出は、構成案の区間【A】のとおり(下に貼ります)。これはたたき台なので、もっと良くできるなら変えてよい。ただし決まり(色・書体・動きの言葉・曲の目印)は変えない

・長さは【◯.◯◯】秒ちょうど。区間の頭と終わりは、曲の拍に合わせたハードカット。前後の区間とつなぎの絵を合わせる必要はない

・材料は assets/photos/ と assets/video/ の【この区間で使うもの】。事実は 会社の事実.md だけ

・最初に2秒だけ試しに書き出して、3D が撮れるかを確かめてから本番を作る

・できたら書き出して、0.25秒ごとのコマの一覧を作り、自分の目で厳しく検品して(文字の切れ・重なり・スマホで読めない小さな文字・黒い画面だけの間・動きの止まり)、2回以上作り直してから見せて

・check と snapshot も通して。書き出しは下書きの画質でよい

【構成案の区間Aの演出案を、ここに貼る】

プロンプト4-4:4つ目の会話で組み立てる

/hyperframes 4つ目の会話です。区間A・B・C(【section-a・section-b・section-c】)を、1本の30秒に組み立ててください。

・つなぎ目はコマ単位で。区間の境目(【9.47】秒・【18.95】秒)は30fpsのコマの境目ではないので、「コマ番号÷30」で正確に書いて、1コマの重なりも抜けも出さない

・BGM(assets/bgm/【曲のファイル名】)を入れて、見せ場に効果音(線が走る=シュッ、カット=ドン、数字が止まる=カチッ、ロゴ=キラッ)。効果音は【assets/sfx に置いたファイルを使う / 短い音を自分で作ってよい】。外のサービスから探してこない

・音量は、動画に入れても割れないくらいにそろえて(目安 −16 LUFS)。「ドン」のような低い音には、スマホのスピーカーでも聞こえるように高い音を重ねて

・check を通したら書き出して、0.25秒ごとのコマの一覧(120枚)と、つなぎ目の前後1コマずつの拡大を作り、自分の目で厳しく検品して(つなぎ目の明るさの跳び・黒く見える間・スマホで読めない小さな文字や細い文字・架空の注記・動きの止まり)。見つけたものを「何秒・どこ・どうなっている」の一覧にしてから直して、直した所の前後のコマを見せて

3つの会話で効いた頼み方も書いておきます。写真に合わせて3Dのカメラを逆算すると、CGのタワーが写真のタワーに重なって入れ替わります。写真から灯りの位置を抜き出すと、光の点の街が写真の夜景にそのまま変わります。1コマを何回も描いて重ねると、本物の動きのぶれが付きます。

STEP4:曲とナレーション

具体的な指示は、「この動画にぴったり合う曲とナレーションを作ってください。Gemini API を使って作ってください」で大丈夫です。動画でもそう話しました。

順番だけ補足します。動画では「最後に曲とナレーション」と話しましたが、冒頭のCMは、正確には曲を先に作り、その小節に合わせて映像を3つに分けています。ナレーションは完成した映像に最後に足しました。映像に合わせて曲を作る順番でも頼めますが、曲の拍にカットを合わせたいなら、曲が先です。

プロンプト6-1:曲を作る(Google の Lyria)

構成案の前に、先にBGMを作ってください。

Google の Lyria で30秒の曲、歌なし。高級感があって映画のような、ピアノと弦と軽い鼓動。前半は静かに、後半で盛り上がって、最後は和音で締める。作るのは3回まで。できたら assets/bgm に保存して、3つを聞き比べられるようにしてください。

3つを聞いて1本を選んだら、次で30秒に整えます。

プロンプト6-1の続き:30秒に整える

【1】回目の曲がいちばん良い。小節の頭でつないで30秒にして。最後は和音の余韻で自然に終わるように。音量は動画に入れても割れないくらいにそろえて。

「30秒」と頼んでも約60秒で返ってくることがあるので、良い1本を選んで、小節の頭でつないでもらいました。

プロンプト6-2:ナレーション(原稿を Claude に書かせて、Gemini の声で読ませる)

完成した30秒のPR動画に、ナレーションを入れます。

  1. まず原稿を書いてください。【不動産会社】として何の会社かすぐ分かるように、「私たちは」で始めて、事業を表す動詞を並べ、最後は社名「【ソラガタ不動産】」で締める、企業CMの定型で。【8】行以内。絵に合わせた詩的な言葉や伏線は使わない。書いたら見せてください。私が直します

  2. 原稿が決まったら、Gemini の読み上げ(Text to Speech)で作ってください。演技の指示は「高級ブランドの30秒テレビCMのナレーション。ささやかず急がず、読点で短く、句点でしっかり間を取り、静かな確信をもって言い切る」。読み間違えやすい言葉だけひらがなに(全部ひらがなにはしない)

  3. 声は、タイプの違う候補をA・B・Cの3つ作って、同じ原稿で聞き比べられるようにしてください。私が選びます

  4. 選んだ声で本番を作り、1行ずつどの秒に置くかは、画面の文字と効果音に合わせてあなたが決めてください(強い効果音の直前・直後には置かない)。声のあいだだけBGMと効果音を下げて混ぜて、音の大きさは YouTube の基準(−14 LUFS くらい)に

  5. 動画に重ねる前に、できた音声を私に聞かせてください

動画の原稿は、直した後の8行です。「私たちは、空のかたちを、変えていく。/街を、建てる。/人と住まいを、つなぐ。/暮らしから、考える。/あなたの資産を、育てる。/家族の安心を、守る。/街と、人と、未来を結ぶ。/ソラガタ不動産。」

最初の原稿は通りませんでした。絵に合わせて詩的に書いた結果、何の会社のCMか伝わらなかったからです。「不動産会社として分かりやすく」と直して、この8行になりました。私はAIに書かせて直しました。

声は3タイプ作らせて、女性のやわらかい声を選びました。Gemini 3.8 Flash TTS は11月2日時点で10秒で0.00225ドルです。30秒で約1円という計算です。ただし公式の料金ページには2027年1月1日から2倍の18ドルになると書かれているので、来年からは約2円になります。

直しは「時刻で」頼む

動画生成AIと違って、作り直しをせずに細かい所だけ直せるのがモーショングラフィックスの強みです。理由は、映像の中身がコードだからです。

プロンプト5-2:時刻で直す(まとめて1回で)

0.25秒ごとの一覧を見て、次の【3】つを直してください。

  1. 【19】秒のつなぎ目:【夜の3Dから昼の写真に替わる所で、明るさが跳ぶ】 → 【前後をなじませて】

  2. 【0〜0.7】秒:【ほぼ黒い画面に細い線1本だけで、黒く見える】 → 【最初のコマから地の模様を出して、線を太く明るく】

  3. 【何】秒:【スマホで読めない小さな文字・細い文字】 → 【28px以上・太さ500に/読めないなら消す】

直したら、その時刻の前後のコマを見せて、最終画質で書き出してください。

プロンプト5-3:1か所だけ直す(社名の例)

ロゴの下のカタカナの社名を「【ソラガタ不動産】」に替えて、書き出し直してください。ほかは何も変えないでください。

冒頭のCMでは、ロゴの下の社名を直すのに、頼んでから書き出し直しまで約3分でした。ほかの絵は変わりません。ただし映像そのものを動画生成AIで作った2カットは、この直し方の対象外です。作り直しになります。

よくある質問

Team プランは要りますか

要りません。Pro 以上で Claude Code が使えます。無料プランでは使えません。

Pro で足りますか

ここは正直、測っていません。私自身は Max プランで作ったので、Pro でどこまで収まるかは分かりません。公式には、Pro は5時間ごとと週ごとの上限があり、チャットと Claude Code で同じ枠を使うと書かれています。エフォート最大は使う量が増えるので、構成案で一度止める、直しはまとめて送る、が節約になります。

Windows でもできますか

動画は Mac ですが、公式では Claude のデスクトップアプリも HyperFrames も Windows に対応しています。

Seedance や Kling のような動画生成AIとは何が違いますか

動画生成AIは映像そのものを生成します。今回のやり方は、文字や図形の動きをコードで作ります。実写の人や街はコードでは作れないので、そこは写真や映像の素材が要ります。

AIで作った曲を会社のサイトで使っても大丈夫ですか

結論から言うと、Gemini API で作った曲は、規約を読むかぎり会社のサイトで使えないとは書かれていません。この記事のデモ動画も、私はこの読み方で音つきで載せています。

Gemini API の追加規約には、生成物について「Google は所有権を主張しない」とあり、音楽に限った条件も11月2日時点で見当たりません。ただし、他の人の権利を侵害しないと保証するものではありません。同じ規約に、似たものが他の人にも生成されうること、使う責任は利用者にあることも書かれています。

Gemini アプリで作った曲には別の規約が適用されます。ここは私の読み方で、法律の判断ではないので、広告など大きく使うなら専門家にも確認してみてください。生成された曲には SynthID という聞こえない透かしが入ります。

始め方3ステップ

  1. 今日:デスクトップに「PR動画」フォルダを作り、プロンプト1で環境を作る
  2. 明日:会社の事実を数行書き、手持ちの写真を5枚入れて、エフォートを最大にしてプロンプト3を送る
  3. 構成案が出たら「それで」と返し、できた動画をプロンプト5-1で検品させる

最初はちょっと試すくらいで大丈夫です。曲とナレーションは2本目からでも間に合います。

動画で使ったプロンプト6本と準備の手順は、LINE公式アカウントでもお配りしています(合言葉「モーション」)。LINE公式アカウントを友だち追加して、トークに「モーション」と送ると、資料のリンクが届きます。

注意点

  • パスワードと APIキーは、チャットに貼らないでください。自分のターミナルで入れて、Claude Code には手順だけ聞きます
  • 使ってよいと確かめていないロゴ・写真・映像・音は入れないでください。入れた素材は、それぞれのライセンスのままです
  • 架空の会社で作るなら、社名が実在しないかを検索で確かめて、画面に注記を出してください。実在の場所に見せるのも避けてください
  • AIで作った写実的な映像や音楽を YouTube に上げるときは、YouTube Studio で「AIの使用」を「はい」にします。公式ヘルプでは、開示だけで収益化の資格には影響しないとされています
  • 料金と規約は変わります。この記事は2026年11月2日時点です。使う前に各公式ページで確かめてください

自社で作れるようになりたい方へ

弊社WizTryは、企業向けの生成AI研修と導入支援を行っています。2025年度の研修・セミナーの登壇は年間300回以上で、累計90社以上(2026年7月時点)を支援してきました。

会社紹介や採用の動画を作りたい場合は AI動画制作のページ を、社内で使えるようにしたい場合は サービス一覧 をご覧ください。ご相談は お問い合わせ からお願いいたします。

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